建築作品
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  平成3年度を始めとする当協会の建築作品表彰は、当初(一社)日本建築士事務所協会連合会が行う建築作品表彰の新潟県予選といった性格を有していました。
  現在では作品の質も向上し、他に遜色ない建築の世界がここ新潟の地に文化として根を下ろしています。
  新潟中越地震で2年ほど中断しましたが、平成30年度第27回までの間に最優秀賞22、優秀賞56、奨励賞23、技術賞1、特別賞2、合計104品が表彰されています。

 ◇◇(一社)新潟県建築士事務所協会 建築作品・新潟県賞 全受賞記録◇◇


 平成30年度 第27回建築作品・新潟県賞

■■■ 講 評 ■■■

審査委員長 新潟大学教授  西 村 伸 也

  本賞は、優れた建築作品を設計した新潟県内の建築士事務所を表彰するものです。建築士事務所の資質向上をめざし、それぞれの建築設計での技術が進むことを目的としています。

 今年度の審査は、平成31年1月18日午後1時半から以下の委員6名で行いました。

   今年度は6作品の応募にとどまりましたが、図面と写真を含む応募書類を精読して、各自が30点を上限として作品を評価しました。その評点を作品毎に合計した上で、各応募作品について慎重に議論して選定を行いました。
   最優秀賞・優秀賞に選ばれた3作品は、建築の独創的な空間・機能提案と建築空間と人との関係が巧みに組み合わされており高く評価されました。さらに、今年度応募された建築作品は、住宅・保育園・学校・ホール等幅広く、新潟の風土と文化・環境を生かした空間を提案であるとともに、都市の中にあって周辺環境と建築作品と関係が多岐にわたって計画提案されていることが特徴的でした。
   そしてそれぞれの設計者・設計事務所の優れた技術力は、新潟の建築がますます創造的で豊かなものになることを大きく期待させるものでした。今年は、日事連の要請を受けて、日事連建築賞へ推薦する作品を一般建築部門(延面積1,000〜10,000)と小規模建築部門(延面積1,000 以下)へ合計2作品となりました。審査員全員からの極めて高い評価を得て最優秀賞を獲得した「越後妻有文化ホール・十日町中央公民館段十ろう」(株)梓設計・(株)塚田設計事務所を日事連建築賞一般建築部門へ、優秀賞の「結界のある風景」(株)高田建築設計事務所を小規模建築部門へそれぞれ推薦することとなりました。

最優秀賞 越後妻有文化ホール・十日町市中央公民館 段十ろう 樺ヒ野設計事務所
活イ設計
優秀賞 柏崎市立 第五中学校 潟Rンフォルト
椛コ田建築設計計事務所
渠口建築事務所
優秀賞 結界のある風景 轄sc建築設計事務所

■■■ 建築作品講評 ■■■

(1) 最優秀賞  越後妻有文化ホール・十日町市中央公民館 段十ろう
                                                                      (樺ヒ野設計事務所 活イ設計)

  十日町で行われる大地の芸術祭の活動中心であるキナーレと十日町駅を挟んだ南の極にこのホール・公民館は設置されている。中心市街地の「十じろう(市民活動センター)」・「分じろう(市民交流センター)」・「いこて(産業文化発信館)」を結ぶ拠点である。アプローチの正面は建物全体を包む100mを超える長い雁木ギャラリーが人々を迎える。夜には光のインスタレーションがその表情を多様に変えて見せてくれる。極めて独創的な雪国の雁木の提案である。双方向から利用できるリハーサル室・練習室・楽屋、市民の憩いの場として建物の中心にあるだんだんテラスなど、その機能的提案も幅広く豊かである。内部空間の一つ一つが精緻に設計されており、審査員全員が極めて高く評価した秀逸な建築作品である。

(2) 優秀賞   柏崎市立第五中学校
                              (潟Rンフォルト 椛コ田建築設計計事務所 渠口建築事務所)

  柏崎市から10km離れて流れる鯖石川流域にこの学校がある。教室棟と体育館とでつくる「パッサージュ」は、屋根の架かった大容積の空間で、冬期・雨期の生徒たちの居場所・災害時の拠点となる。この学校の中心を通る広い路地である「パッサージュ」には、昇降口とともに、ふれあいギャラリー・ふれあい展示ホール・多目的ホールが接して、生徒たち地域の歴史に触れる機会を与えている。学校の建築で大きな空間を生徒のために実現した設計の秀逸さが高く評価された。

(3) 優秀賞   結界のある風景
                                                                          ((株)高田建築設計事務所)

  車と人が行き交う幹線道路と静かな遊歩道に挟まれた敷地を異なる環境が交わる結界として、そこに風景をつくるコンセプトが際立っている。コンクリートの壁で持ち上げられるように浮かぶ二階のマッスは、幹線道路からの極めて引き締まった表情をその住宅に与えている。遊歩道側に住宅は開かれて、段差を持った居間・縁のような庇のバルコニーがその親和性を強め、難しい敷地に建築を創り上げる楽しさを強く感じさせてくれる優れた建築作品である。


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