建築作品
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  平成3年度を始めとする当協会の建築作品表彰は、当初(一社)日本建築士事務所協会連合会が行う建築作品表彰の新潟県予選といった性格を有していました。
  現在では作品の質も向上し、他に遜色ない建築の世界がここ新潟の地に文化として根を下ろしています。
  新潟中越地震で2年ほど中断しましたが、今回、令和元年度第28回までの間に最優秀賞23、優秀賞58、奨励賞23、技術賞1、特別賞2、合計107品が表彰されています。

 ◇◇(一社)新潟県建築士事務所協会 建築作品・新潟県賞 全受賞記録◇◇


 令和元年度 第28回建築作品・新潟県賞

■■■ 講 評 ■■■

審査委員長 新潟大学教授  西 村 伸 也

  本賞は、優れた建築作品を設計した新潟県内の建築士事務所を表彰し、建築士事務所の資質向上に寄与することを目的としています。

 今年度の審査は、令和2年1月17日午後1時30分から以下の委員5名で行いました。

   今年度は、住宅部門3件、一般建築部門6件、公共建築部門1件の合計10作品の応募が集まり、審査委員全員で図面と写真を含む応募書類を精読し、各自がそれぞれの作品に30点を上限として評価しました。
   全員の評点が作品毎に合計され、各応募作品についての慎重で活発な議論を重ねた上で、以下のように今年度の最優秀賞・優秀賞を選定しました。
   最優秀賞・優秀賞に選ばれた3作品は、福祉型障がい児入所施設 まごころ学園(株式会社 長建設計事務所、一級建築士事務所 山下研究室)、hara house/中之島の家(東海林健建築設計事務所)、J-フォレスト植木組本社ビル(株式会社 植木組一級建築士事務所)です。これらの建築は、それぞれに特徴的な空間が実現され、その独創的な建築提案と使われ方への細やかな対応とが巧みに計画されており、極めて高く評価されました。今年度応募された建築作品で選外となったものも、新潟の文化・環境を生かしながらその敷地の特性を活用した設計は優れた提案に結実しています。応募された設計者・設計事務所の優れた設計力・技術力は、新潟の建築士事務所がますます創造的で豊かな空間を生み出してくれることを大きく期待しています。
   さらに今年の日事連建築賞へ推薦する作品は、一般建築部門には、最優秀賞に選定された福祉型障がい児入所施設 まごころ学園(株式会社 長建設計事務所、一級建築士事務所 山下研究室)、小規模建築部門には、hara house/中之島の家(株式会社東海林健建築設計事務所)とすることに決まりました。

最優秀賞 福祉型障がい児入所施設
まごころ学園
樺キ建設計事務所
一級建築士事務所山下研究室
優秀賞 hara house/中之島の家 東海林健建築設計事務所
優秀賞 J-フォレスト植木組本社ビル 叶A木組一級建築士事務所

■■■ 建築作品講評 ■■■

(1) 最優秀賞  福祉型障がい児入所施設 まごころ学園
                                             (樺キ建設計事務所 一級建築士事務所山下研究室)

  障がいのある子供たちにとって豊かな生活・学びの場が展開する優れた建築である。生活の拠点となる居室群は大きな羽を広げるように雁行して、広い中庭を包み込んでいる。その両端で中央部分の施設につながっており、生活と活動の場とが柔らかく区分されている。居室群の雁行によって創られる壁のひだは、子供たちの居場所となり、均質な空間が続きやすい居室群に楽しげな変化を与えてくれている。屋根は三角に切り取られて、中央に続くその建築的な造形も秀逸である。これらの居室はさらに小さなクラスターに分けられており、それぞれは居場所となる柔らかなリビングスタッフの空間、トイレが付属する。中央施設の中心となるのが、プレイホールで、木造のらせん壁が天井に届き、大きさを変えた居場所が逆らせん状につながることで、全体がきれいな円形を構成するという、巧みな図形処理で特徴的な空間が立ち現れている。食堂も家庭の今のようなスケールで文節するなど、各所に子供たちがさまざまな生活を展開するきっかけを豊かに与えてくれている極めて優れた建築であると高く評価された。

(2) 優秀賞   hara house/中之島の家
                                                                          (東海林健建築設計事務所)

  大きな三角の屋根でつくられている家である。村の中で家族が集まる場として、子供の友達・近所の人たちが集まる場として、地域に開かれた特徴ある空間である。複数の三角屋根と長方形の居住部分が創り出す空間が、豊かな生活空間と縁側などの共有空間を創っている。さらに、積雪も注意深く考え、構法も狭い場所で作業が可能な三角トラスの反復構造を採用するなど、敷地のもった特性とクライアントの要望を丁寧にその設計に生かしていることが高く評価された。

(3) 優秀賞   J-フォレスト植木組本社ビル
                                                                        ((株)植木組一級建築士事務所)

  「森の中のオフィス」を目指して、敷地を挟む幹線道路を緑の軸線で結んだ中央に森とともに建築が配置されており、森を通して見るオフィスの姿が美しい。室内は中央の事務スペースの廻りにオープンミーティング、立ち会議、ファミレス席、変形テーブル席、ラウンジ席等が配置されて、社員間のコミュニケーションが、部門の垣根を越えて実現されることが計画されている。事務所建築の中にあって、独創的な空間配列と多様なコーナー空間の提案とが高く評価された。


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